障害児通所支援(児童デイサービス)
平成23年3月までは、障害者自立支援法に基づく児童デイサービス事業として、就学前に通所で療育する保育施設的な事業と、就学後の放課後にサービスを提供するものがありました。
平成24年4月から、根拠法が「児童福祉法」に移り、より充実した支援を行えるよう更に細分化され、児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス事業及び保育所等訪問支援が創設されました。
ここでは、各種サービス内容、人員基準等及び申請までの流れをご案内いたします。
【 サービス内容 】
社会生活上必要不可欠な外出及び余暇活動等社会参加のための外出とし、原則として1日の範囲内で用務を終えるものに限ります。
ただし、次に該当する内容については、サービスの対象外とされます。
- 通勤、営業活動等の経済活動にかかる外出
- 通年かつ長期にわたる外出
- 社会通念上適当でない外出
また、サービスを受けることが出来る対象障害者は以下のとおりです。
- 重度の視覚障がい者(児)
- 重度の盲ろう者(児)
- 知的障がい者(児)
- 精神障がい者(児)
- 施設入所している全身性障がい者
- 重度訪問介護、重度障がい者包括支援の受給者とならない全身性障がい者(児)
【 法人格を有すること 】
障害福祉サービス事業を始めるためには、必ず法人格であることが条件となります。法人格でない場合は、最初に会社設立手続きを行います。
すでに法人格をお持ちの場合は、会社の事業目的欄に、
「障害者自立支援法に基づく地域生活支援事業」または
「障害者自立支援法に基づく移動支援事業」
などの文言が入っているかを確認して下さい。入っていない場合は事業目的の変更登記を行います。
当事務所で法人設立(株式、合同、NPO等)を専門に承っておりますので、お気軽にご相談下さい。
【 事業所及び設備 】
移動支援事業所を開設するためには、事務所を用意しなければなりません。さらに、事務所には事務スペース以外にも相談スペースや手洗い場が必要となります。
なお、事務所の賃貸借契約時には以下の事項に十分にご注意下さい。
- 事務所の契約者は必ず法人名で行うこと。(個人名義では、受理されません)
- 契約書の使用目的が『事務所』となっていること。
また、障害福祉サービス事業所の指定申請の時点で「いつでも運営できる設備が整った状態」である必要があります。
これを証明するため事務所内外部の写真の提出が必要となります。
必要となる備品類を下記に列記致しますので、準備品のチェックを行って下さい。
- 電話機・FAX機(一体型で問題ありません)
- パソコン・プリンター
- 書類を保管するための「鍵がかかる書棚・書庫」
- 事務スペースに設置する机・椅子
- 相談スペースに設置する机・椅子
- パーティーション等のついたて(必要な場合)
- 手洗い用石けん・消毒液・ペーパータオル
電話・FAX番号も指定申請時には必要となりますのでご準備下さい。
自宅を事業所にすることも可能ですが、厳格な要件をクリアする必要がありますのでご注意下さい。弊社でも確認させて頂きますので、この場合は、遠慮なくお申し付け下さい。
【 人員配置基準 】
種 類 | 要 件 |
管理者 | 常勤・専従の者が1名必要です。但し、事業所の管理業務に支障が無いときは、他の職務を兼ねることができます。 |
サービス提供責任者 | 常勤・専従の者が1名以上必要です。配置要件は以下の基準があります。 A)以下の①又は②により算定した数のいずれか低い方の基準以上 ①サービス提供時間が概ね450時間又はその端数を増すごとに1名以上 ②従業者の数が10名又はその端数を増すごとに1名以上 B)利用者の数が40名又はその端数を増すごとに1名以上 |
ヘルパー | 常勤換算で2.5名以上が必要です。 |
大阪市における移動支援事業所の登録を受けるためには、障害福祉サービス事業の居宅介護(重度訪問介護)の指定基準を満たしていることを要件としています。
【 ヘルパー等の資格要件 】
大阪市移動支援事業では、利用者の障害種別に応じヘルパーの資格要件を定められています。
資 格 の 種 類 | 従事できる移動支援事業の対象者 | |
障害者(児)ホームヘルパー養成研修1級課程・2級課程・3級課程修了者 | 知的障害者(児)・精神障害者(児) | |
障害者(児)ホームヘルパー養成研修1級課程・2級課程・3級課程に相当するものとして都道府県知事等が認める研修を修了した者(平成15年3月31日において) | 知的障害者(児)・精神障害者(児) | |
介護保険法施行令に基づく訪問介護員養成研修課程を修了した者 | 知的障害者(児)・精神障害者(児) | |
介護福祉士、(准)看護師(ホームヘルパー1級課程修了者とみなす) | 知的障害者(児)・精神障害者(児) | |
行動援護従事者養成研修課程修了者 | 知的障害者(児)・精神障害者(児) | |
重度訪問介護従事者養成研修追加課程修了者 | 全身性障害者(児) | |
日常生活支援従事者養成研修課程修了者 | 全身性障害者(児) | |
日常生活支援従事者養成研修課程に相当するものとして都道府県知事等が認める研修を修了した者(平成15年3月31日) | 全身性障害者(児) | |
外出介護(移動支援)従事者養成研修修了者、又は同研修に相当するものとして都道府県知事が認める研修を修了した者 | 視覚障害者外出介護(移動支援)従事者養成研修課程 | 視覚障害者(児) |
全身性障害者外出介護(移動支援)従事者養成研修課程 | 全身性障害者(児) | |
大阪府が行う移動支援従事者養成研修精神障害者課程修了者 | 精神障害者(児) | |
大阪府盲ろう者通訳・介助者養成研修修了者 | 視覚障害者(児) |
【 指定申請 】
場所、人員のめどがつきましたら、移動支援事業所となるために市町村からの許可を受けます。
なお、大阪市での申請スケジュールは下記に記載いたします。
<大阪市での申請>
① 毎月20日前後~翌月10日前後で指定申請を行います。
② 事業開始の前月20日以後で指定通知書が発行されます。
⑧ 事業開始月の1日から移動支援事業所のスタートとなります。
更に詳細は、大阪市のホームページでご確認ください。⇒ 大阪市HP